自己破産についてのQ&A記事一覧
借金を整理することを「債務整理」といいます。借金の返済や利息の負担を減らすことを目的に行います。その「債務整理」をする方法には「任意整理」、「特定調停」、「個人民事再生」、「自己破産」があります。つまり「自己破産」は「債務整理」の方法のうちの一つということになります。他の方法を含めて「債務整理」の方法について簡単に説明しますね。@「任意整理」 裁判所を通さないので、私的整理とも言われています。 司...
自己破産の申し立てをするかどうかを検討しているときには、自己破産をした時のデメリットについて考えますよね。自己破産をした時に生じるデメリットの一つには、自己破産の申し立てをした場合、一定期間、一定の職業・資格などに就けなくなることがあります。ただそれは一生その職業・資格に就けなくなってしまうという事ではなく、下記で説明する、「破産手続開始決定」から「復権」までの間の資格制限です。普通に免責許可がで...
弁護士さんに債務整理を依頼すると、依頼者の方は裁判所に行かなくても良くなるのでしょうか?ほとんどの手続きは弁護士さんがしてくれます。ただ1回だけは、申し立てたご本人が裁判所に行かなければなりません。それが「免責審尋(めんせきしんじん)」と言われているもので、言ってみれば裁判官との集団面接のようなものです。これは自己破産の手続きの最後の方で行われ、これが無事に終われば免責決定が受けられます。逆にこの...
自己破産の申し立てを行う場合の必要書類ですが非常に多くの書類を必要とします。多額の借金がゼロになるわけですから当然と言えば当然ですが。一日で集められる量ではなく、集めるのに苦労をするかもしれませんが、丹念に集めれば必ず揃います。頑張ってください。自己破産を申し立てるのに必要な書類を、必要書類と添付書類とに分けてご説明します。○ 必要書類(裁判所でもらいます) ・破産申立書・免責申立書破産申立者の氏...
自己破産の手続きをすれば必ず免責が受けられるわけではありません。まず、自己破産をするためには、最初に裁判所に破産手続開始の申し立てをします。その破産手続開始の申し立てが法律的要件を満たしていると裁判所が判断した場合に「破産手続開始決定」という決定がなされ、はじめて破産手続が開始されます。ここで誤解をしている人が多いのですが、「破産手続開始決定」がされただけでは借金は無くなりません。そのあとの「免責...
自己破産手続きを行う目的はこの「免責決定」を受けることにあります。自己破産の申し立てをして破産手続開始決定を受ければそれで終わりで、借金から解放されたと思っている人がいますが、それだけでは借金は無くなりません。免責決定を受けて初めて借金はなくなります。つまり、自己破産手続きをする場合、必ず免責決定を行う必要があります。この手続きをしなければ借金返済の義務がなくなることはありません。「免責決定」が確...
自己破産の手続きには、管財事件と同時廃止事件の二つがあります。・管財事件破産開始手続きの決定と同時に、裁判所は原則として破産管財人を選任します。そして破産管財人は破産者の財産を調査し、管理し、換価処分をして金銭に換えて、各債権者に配当をします。この破産管財人による調査の結果、財産が無く配当を行えない場合には、異時廃止によって破産手続きは終了します。・同時廃止事件一方で、債務者である破産申立人に、金...
自己破産を考えている人の中には、自己破産をすると身内や知人、仕事先に自分が自己破産をしたことが分かってしまうのではないかと心配する方がいます。当然の心配だと思いますが、実際はどうなのでしょうか。・自己破産者は官報に載ります。官報とは国が毎日発行する機関誌で、国の広報誌のようなものです。自己破産をすると、破産した事実とともに氏名がこの官報に載ります。ただ、現実問題、毎日官報に掲載される破産者の数は...
債務者が自己破産を申し立てても、必ず認められるわけではありません。自己破産が認められるためには。債務者が「支払不能」の状態である必要があります。これは債務者が自分では「自分は支払不能」と思っていても、客観的に支払不能の状態にあるとみなされなければ自己破産はできません。債務者が「支払不能」であるかどうかは裁判所が総合的に判断します。裁判所の判断の材料としては、債務者の借金の総額や収入の額、財産の額な...
自己破産の場合、債務者の借金が無くなるためには、自己破産の決定の他に免責決定を受けなければなりません。これは自己破産の決定が出れば、必ず免責決定も出るというものではありません。債務者に免責不許可事由がある場合には、裁判所は免責決定を出さないのが原則です。免責不許可事由についてはこちらをご参照ください。ただ、免責不許可事由があるからと言って、免責決定が絶対に出ないというわけでもありません。裁判官の裁...
自己破産の場合、自己破産の決定を受けた後、免責決定を受ければ基本的には全ての借金の支払い義務はなくなります。しかし、中には免責決定を受けたとしても、免責の効力が及ばず、支払わなければならない債権もあります。この自己破産しても免責されない債権のことを「非免責債権」と言い、自己破産後も支払いをしていかなければなりません。具体的には下記の債権です。@ 租税等の債権滞納している税金、健康保険、国民年金など...
借金返済に苦しんでいる場合、とにかく行動をしていろいろな情報を集めることによって解決方法が見つかる場合があります。特に日本は法治国家ですので、借金返済に苦しんでいる人を救済して、立ち直りのきっかけを与える法的な制度がいくつか用意されています。自己破産もその制度のうちの一つです。免責決定を受ければ基本的には借金から解放されます。ただ、やはりそこにはメリットだけではなくデメリットも存在します。大切なの...
債務者に財産があったとしても、その債務者が客観的に「支払不能」という状況にあれば自己破産をすることは可能です。その場合の自己破産の手続きですが、財産が無い場合に比べ手続きが増えます。簡単に言えば、その財産を現金化して、債権者に分配をするという手続きが加わります。まず、債務者に一定の財産がある時には、管財事件となり裁判所は破産管財人を選定し、破産手続きが開始されます。破産手続きが開始されると、破産債...
借金は借りたら返すのが大原則です。借りるときには自分の収入と比較し無理の無い範囲で借入れをし、しっかりと返済計画を立て、きちんとその返済計画に従って返済し、期日までに完済する必要があるのは言うまでもありません。ただ、いつも予定通りに物事が進むとは限りません。不測の事態が起き、計画していたこととは違う現実がやって来ることも良くあることです。そうした場合、借りたお金を当初の予定通りに返すのに大変苦労を...
自己破産をする場合に心配なことのうちの一つが、「家族にはどんな影響があるの?」、「家族の生活はどうなっちゃうの?」、「子供にも何か影響が及ぶの?」、「田舎の両親にも知られちゃうの?」と言ったことでしょうか。当然のご心配ですね。これはご家族の方があなたの債務の保証人になっているか、保証人になっていないかによって状況は変わります。ご家族が保証人になっていない場合には、あなたが自己破産をしてもご家族に影...
自己破産をするとご自分が所有しておられる”財産”はどうなってしまうのか?と言ったご心配もあろうかと思います。一口に”財産”といっても色々な種類があります。土地や建物など一般的には高額で、財産価値の高いものもありますし、そうでないものもあります。結論から言いますと生活に必要な家財道具は持っていることが出来ます。少し説明しましょう。自己破産は債務整理の最終手段です。したがって必要最低限の生活に必要な用...
あなたが自己破産の手続きを行った場合、あなたが勤めている会社に知られてしまうのかといったご心配もあるかと思います。そういったことが起こる可能性は原則としては少ないですが、ゼロではありません。また、万が一会社に知られたとしても、破産したことを理由に、会社があなたを解雇することは許されていません。会社に知られてしまうルートとして、裁判所と消費者金融のケースに分けて考えてみましょう。まず裁判所ですが、裁...
あなたが自己破産をした場合、あなたの借金の保証人の方ですが、保証人の方も借金を支払わなくて良くなるのかといった疑問が生じるかもしれません。結論から言えば、保証人の方はあなたの借金を支払う義務があります。あなたが自己破産をして、免責がされた場合、保証人の方も連動して免責をされると考えている人もいるかと思います。これは間違いです。保証人は保証債務といって、債務者本人の方とは別に債権者に対して義務を負っ...
自己破産をするとブラックリストに掲載されることになります。このブラックリスト上の情報は、登録されると数年間はその情報は抹消されません。したがって、その間は金融機関や消費者金融などから借金や融資を受けることはできなくなります。ただ銀行に口座を持って、預金をしたり公共料金の引き落しをしたりすることはできます。しかし、銀行口座を持つ場合には注意しなければならないことがあります。それはその銀行が、自分がお...
自己破産の手続きにかかる費用についてです。自己破産をするのにも当然に費用がかかります。大まかに言えば、裁判所に支払う費用と弁護士さんに支払う費用の合計額がかかります。まず、裁判所に支払う費用についてです。東京地方裁判所での破産手続開始の申立てを例にとってご説明します。ご自分で申立てを行う場合の必要な費用は下記です。 @ 予納金 約15,000円 A 収入印紙代 約 1,500円(破産申立て+免...
自己破産手続きをした場合に裁判所に行く回数は、東京地方裁判所とその他の地方裁判所とでは状況が変わります。東京地方裁判所の場合で同時廃止の場合は、裁判所に行くのは1回だけです。免責審尋の時に1回行きます。東京地方裁判所で同時廃止の申立てを行うと、弁護士が代理人でいる場合には、法資格者としての弁護士さんの目が書類作成などの際に既に入っているので、審査や手続きが省略されます。その一方で、東京地裁以外の他...
東京地方裁判所の場合ですが、弁護士が代理人となって「即日面接」の制度を利用した場合、手続きは3ケ月程度で終了しているようです。この「即日面接」は東京地裁で運用されている制度で、大阪などでは行われていません。「即日面接」は自己破産の申し立てた当日(又は申立て日から3日以内)に、担当裁判官が代理人である弁護士のみと面接をします。その際、申し立て書類に基づいて質問がされ、問題が無いと判断された場合には、...