自己破産は身内や友人、仕事先にばれずに内緒で行うことはできるの?
自己破産を考えている人の中には、自己破産をすると身内や知人、仕事先に自分が自己破産をしたことが分かってしまうのではないかと心配する方がいます。
当然の心配だと思いますが、実際はどうなのでしょうか。
・自己破産者は官報に載ります。
官報とは国が毎日発行する機関誌で、国の広報誌のようなものです。
自己破産をすると、破産した事実とともに氏名がこの官報に載ります。
ただ、現実問題、毎日官報に掲載される破産者の数は膨大ですし、その破産者は細かい字でびっしりと書かれているため、この官報から破産をした特定の人を探し出すのはかなり大変な作業です。
ですので、官報は本気になれば誰でも見ることはできますが、そういうことは稀で、一般の方が官報から破産者の方を探すのはまず無理というのが一般的な見解です。
ただ、「官報情報検索サービス」というインターネット上のサービス(有料、一部無料)を使うと、氏名検索を行うことが出来ます。
・破産者名簿ってなに?
破産者名簿とは本籍地の市区町村役場で管理されている破産者の名簿です。
「破産者名簿」という名称から、自己破産をした人が全員掲載されるのか、というとそうではありません。
この名簿に掲載されるのは、「免責が不許可になった場合」や「免責の申立てが却下になった場合」などの特殊な場合にしか載りません。
普通に免責の許可を受けた方は「破産者」ではないので破産者名簿には載らないし、破産手続き中でまだ免責許可が下りていない方も掲載されません。
ですので、自己破産手続きをした人のほとんどは破産者名簿に載りません。
免責不許可になって破産者名簿に載ったとしても、破産者名簿は非公開なので、一般の方に閲覧されることはありません。
ただ、役所が「身分証明書」という書類を発行する際に破産者名簿は利用されますので、その「身分証明書」の提出が求められる際には破産者名簿の内容が分かってしまいます。
あとは、自己破産をすると住宅ローンがしばらく組めなくなったり、クレジットカードもしばらく持てなくなったりするので周囲の人に怪しく思われることがあるかもしれません。
借金に連帯保証人がついている場合は、自己破産して債務者の借金は無くなっても、連帯保証人の債務は消えませんので、連帯保証人には自己破産をしたことが分かってしまいます。
このように自己破産をした時に、身内や友人の方にばれてしまうかどうかについてはケースバイケースです。
そういった不安も含めて、早めに弁護士さんや司法書士さんにご相談されることをお勧めします。
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