任意整理についてのQ&A記事一覧

債務整理をする方法のうちの一つに「任意整理」という方法があります。 「任意整理」は「任意」という言葉からも分かるように、法律上の制度ではありませんし、裁判所も関係しません。一言で言ってしまえば私的な「交渉」です。通常は、裁判所を介さずに、あなたが依頼した弁護士さんがあなたの債権者に借金の額を減額することを直接に交渉します。これは「減額」の交渉ですので、自己破産のように借金が全くなくなるわけではあり...

「任意整理」をした場合にはお金が戻ってくる場合があります。これは過去にあなたが支払い過ぎたお金を取り戻すことによってお金が戻ってくるということです。では、なぜあなたは過去に貸金業者にお金を払い過ぎるなんてことが生じるのでしょうか?あなたは貸金業者と契約してそれ通りに支払っていたのに、それが払い過ぎだったとはどういう事でしょうか?それは、消費者金融などの貸金業者は20〜29%ほどの利息で貸し付けを行...

消費者金融では、通常では約29%程度の利息で貸し付けを行っているケースが見られました。しかし、貸付金の利息については利息制限法という法律があり、そこでは貸付金の利息の利率が定められています。その利率は下記のようになっています。 元本が10万円未満の場合         年2割   (20%) 元本が10万円以上100万円未満の場合   年1割8分 (18%) 元本が100万円以上の場合      ...

利息制限法を超えた部分の利息については無効とされていますので、それを「任意整理」という手段で、弁護士さんに債権者の貸金業者との返還交渉をしてもらいます。ただ、これはあくまでも私的な「交渉」ですので、弁護士さんの技量が問われます。まずは利息を払い過ぎている「過払い金」の額を、過去の取引履歴等から計算します。そして、その「過払い金」部分を取り戻す交渉を、債権者の方と直接に行います。この「過払い金」部分...

「任意整理」は私的な交渉手続きですが、その手続きを選択した場合、依頼者のすべきことは多いのでしょうか?代理人を弁護士さんや司法書士さんに依頼した場合は、交渉事については全て代理人さんの方でします。したがって依頼者の方が交渉のテーブルにつくことや、各種の手続きに加わることは基本的にはありません。依頼者の方は、時々、代理人である弁護士さんや司法書士さんの事務所に行って交渉状況の報告を受けたりします。ま...

「自己破産」と「任意整理」の違いをまとめてみます。 @借金の残高について 【自己破産】 借金の残高の全てが免除されゼロになる。 【任意整理】 利息を18%(元本が100万円以上の場合は15%)に計算し直して、過払い部分をもとに借金の額を減額する。そして減額された借金の残高を返済する。 A職業制限について 【自己破産】 職業への制限がある。 【任意整理】 職業への制限はない。 B持ち家である自宅につ...

「任意整理」により減額交渉がうまくまとまった後、減額された借金をどうやって貸金業者に返済していくのでしょうか。まず返済期間ですが、交渉内容にもよりますが、3年間の分割払いとなります。また借金の額が減額された後はその借金には利息は付きません。通常3年間の返済期間中に計算される利息の額は膨大なものになりますので、交渉成立後に返済する3年間に利息が付かないというのは大きな利点です。次に貸金業者への返済方...

「任意整理」については私的な手続きで、法律上に規定された制度ではありません。したがって、いくつかの注意点が「任意整理」にはあります。これは私的な「交渉」「話し合い」がベースとなる手続きですので、貸金業者である相手がその「話し合い」を拒絶してきた場合には、手続きが前に進まないことになります。「交渉」「話し合い」が円滑に進むかどうかについては、交渉する弁護士さん司法書士さんの技量にかかる部分も多いです...

「任意整理」を利用した場合、返済額の返済時期は、交渉がまとまって返済額が確定してからで良いのでしょうか?「任意整理」は迅速な手続きではありますが、それでも話がまとまるまでには数ケ月の期間を要します。返済はその後から始まるのですが、できれば任意整理の手続きをすると決めましたら、その月または翌月から弁護士事務所と返済相当額を決めて弁護士事務所に振り込むのが一般的です。このことによる効果には以下のことが...

「任意整理」を利用する方には、「借りたお金は少しでも返済したい」というお気持ちを持たれている方が多いように感じます。ただ、「返したい」と思っていても、実際に返済できるだけの収入がある人でないとこの「任意整理」は成功しません。「任意整理」の交渉が成立した後は3年ないし4,5年は交渉で成立した後の返済額を返済していく必要があります。任意整理をしたけれども、その返済額が返済できなくなった場合には自己破産...

借金の額を減額して返済をする手続きには「個人民事再生」という手続きもあります。「任意整理」と「個人民事再生」の違いはどこにあるのでしょうか。【任意整理】 ・裁判所を介さず、簡便な手続きで迅速に解決できる。 ・利息18%で計算し直す以上に借金の額を減額することが出来ない。 ・強硬な債権者が交渉を拒絶してくる場合がある。【個人民事再生】 ・裁判所を介して、借金の額を減額して支払っていく手続き。 ・利息...

住宅ローンがある人が任意整理を利用するとどうなるでしょうか。任意整理は自己破産とは異なる手続きです。したがって自宅持ち家が処分されるという事はありません。ただし住宅ローンの金額が任意整理の手続きによって減額されることも無いでしょう。住宅ローンの金利は通常は利息制限法に違反しているわけではないからです。ですので、住宅ローンの毎月の返済額は、任意整理の交渉で決まった毎月の返済額とは別に返済を続けていく...