借金の時効が成立することはほとんどない?
実は借金に時効が存在するということはご存知でしょうか。
時効が成立してしまえば何万円でも何億円でも支払いの義務はなくなるのです。
しかし、借金の時効を成立させるためには法律上必要な条件がいくつもあり、それらを全てクリアしなければならず、精神的にも大きな負担となります。
そのため、実際には借金の時効が成立することはほとんどと言っていいほどありません。
基本的に借金をしている相手は消費者金融などの貸金業のプロでしょう。
それは同時に、相手は借金回収のプロであるということも示しています。
プロたちは、貸したお金が返済されないまま時効が成立してしまうリスクを当然よく知っています。
合法的に様々な手段を駆使して時効の成立を食い止めようとすることでしょう。
貸主は時効を中断させることが可能です。
時効の中断とは、時効が進行するのを止め、それまでの時効期間の進行を全てなかったことにできるという制度のことです。
つまり、債権者から時効の中断をされてしまうと、借金の返済を拒み続けたとしても支払い義務がなくなることはないということになります。
時効を中断させる方法は、請求、債務の承認、差し押さえと大きく分けて3つあり、この内のどれかが起きると、時効は中断されてしまうのです。
もちろん、貸主はお金を返してほしいので、こういった手段に出ることもあるでしょう。
このように、借りた側は時効が成立したと考えていても、実際には時効がストップされていたり、住所や銀行口座、職場などが特定されて給料や口座が差し押さえられてしまったりということも有り得ます。
さらに、債権の回収を取り扱っている弁護士や債券回収会社などに依頼もしくは債権譲渡をされてしまうと、もうほぼ確実に逃れることはできなくなります。
相手は債権回収のプロだからです。
以上のことから借金の時効の成立は不可能といっていいほど成功率が低いことが分かります。
ですから、借りたものは返す、ということをしっかり肝に銘じておきましょう。