債務整理相談所≪全国版≫実績のある弁護士・司法書士を徹底比較

個人版の民事再生制度を利用する人がニ年連続で増加

 

個人版の民事再生制度を利用する人がニ年連続で増加

 

〜2017.7

 

個人版民事再生制度を利用する人が増えています。

 

個人版民事再生とは、その個人の方が負っている借金のうち、住宅ローンを除く無担保の借金の一部を5分の1程度に免除してもらい、その減額されて残った債務を3〜5年かけて返済をする仕組みです。

 

自己破産は借金免除と引きかえにほぼ全ての財産を失う仕組みですが、その自己破産をせずに借金を大幅に減らせ、また、住宅ローンがある人でも住宅を手放さずに他の借金を減らせる仕組みです。

 

 

個人版民事再生の利用条件は、給与など将来の収入の見込みがあることと、再生計画が裁判所に認められることなどです。

 

個人版民事再生の利用件数ですが、2009年までは年間利用件数は2万件を超えていましたが、その後、利用件数は年々徐々に減少し、2014年には7668件まで減少しました。

 

しかし、ここ数年、2015年は前年比10%増、2016年は同13%増と2年連続で前年実績を上回り、2016年の利用件数は9602件となっています。

 

昨年は自己破産制度の利用者も13年ぶりに増加に転じています。借金に苦しむ個人がじわりじわりと増えているように見受けられます。

 

 

こうしたことの背景は何でしょうか?

 

個人版民事再生制度が増えている背景には、住宅ローンの利用者がさらに借金を重ねて返済に行き詰り、結果、個人版民事再生制度を使っている可能性があります。

 

住宅ローンを抱えている人が、他にも借金を抱えていて、それらの返済に行き詰っている構図が浮かび上がってきます。

 

 

銀行などは住宅ローンの借り換え客に対して、カードローンの契約もセットで勧めている例もあるといいます。

 

 

個人民事再生制度の利用者の増加は、住宅という一定の財産を持っている方でも借りすぎてしまい、その借金を返済できなくなっている問題が顕在化してきていることを示しています。

 

関連ページ

楽天カードがクレジットカードの取扱高で初の首位に
クレジットカード業界の勢力図が変わりつつあるようです。 楽天グループのカード会社である「楽天カード」の2017年4月〜9月期の取扱高が3兆円に達し、三菱UFJニコスなどの銀行系カードを抜いて初めて首位に立ったとのことです。
カードローンの借入上限を年収の1/2へ抑制
消費者への過剰融資が懸念されている銀行カードローンですが、金融庁は昨年9月に行った初の立ち入り検査の結果を公表しました。 その結果、他行からの借入分をカウントしていなかったり、融資審査を消費者金融などに任せていたりした銀行には改善を求めました。 その立ち入り検査を受けて、多くの銀行ではカードローンの融資上限を年収の1/2とする方向になる見込みです。
個人自己破産 前年比で6.4%増加〜銀行カードローンが影響か
2017年の個人の自己破産申立件数が前年比6.4%増と大幅に伸びています。 ここ数年貸し出しが急増している銀行カードローンの影響もあると見られています。