楽天カードがクレジットカードの取扱高で初の首位に
楽天カードがクレジットカードの取扱高で初の首位に
〜強みは大量のポイント付与〜
〜2017.1
クレジットカード業界の勢力図が変わりつつあるようです。
楽天グループのカード会社である「楽天カード」の2017年4月〜9月期の取扱高が3兆円に達し、三菱UFJニコスなどの銀行系カードを抜いて初めて首位に立ったとのことです。
楽天カードの取扱高(カードがどれくらい使われたかを示す額)は前年同期比21%増の2兆9968億円とのこと。仮想商店街「楽天市場」をはじめとするグループ以外での利用が8割を超えています。
楽天カードが取扱高を伸ばしている最大の要因は大量のポイント付与にあるとのこと。16年には年間2000億円分の楽天ポイントを利用者に付与。ポイントの付与率は1%と他のカード会社と同水準ですが、楽天市場での買い物には4倍のポイントをつけていることなどが取扱高を押し上げている要因とのことです。
ためたポイントを使える場所をグループ内に抱えていることが最大の武器。大胆なポイント付与が仮想商店街「楽天市場」を訪れる利用者を増やす好循環に繋がっているとのことです。
大量のポイント付与は楽天カード側から見れば負債の増加になりますが、楽天側は「楽天市場の集客に役立つため問題ない」とのこと。
将来的にはカード代金をポイントで支払えるようにする構想も明らかにされました。ポイントの利便性を高めるほか、楽天市場以外でも楽天ポイントを使える「ポイントパートナー」と呼ばれる店舗数も今後拡大していく予定とのこと。「楽天経済圏」を広げる考えのようです。
海外では進出4年目で会員増を続けている台湾をテコに、アジアの他地域や欧米への進出も視野に入れているとのこと。
欧州では楽天がパートナー契約を結んでいるFCバルセロナのブランドを利用してどのように展開をしていくかを検討中とのことです。
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